“カトマンドゥ”
今回は、ネパールの首都カトマンズに位置する世界遺産”カトマンズ ダルバール広場”について紹介します。
ダルバール広場はカトマンズ、パタン、バクタプルの3つの場所に位置します。
マッラ王朝時代に3つの王朝が競って建てた見事な芸術アート並びに建築様式を直に見て楽しむことができます。
ただいずれも2015年のネパール地震により、深刻なダメージを受け、現在も地道に修復作業が進んでいます。
そんな3つの広場を見渡せる絶景ポイント等も含め、それぞれ見所を紹介していきます。
目次【本記事の内容】
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- 1.カトマンズ ダルバール広場概要
- 2.カトマンズ ダルバール紹介
- 3.周辺観光地
- 3-1広場一望できるカフェ
- 3-2バザール
✓ カトマンズ ダルバール広場 概要
カトマンズ渓谷に位置する3つのダルバール広場の一つ。
ネパールの宗教、文化、文明を創り上げた民族であるネワール人の職人技や芸術作品を今尚鑑賞できる歴史的価値の高い場所である。
・場所
観光客の聖地であるタメル(Tamel)地区から徒歩20分〜30分くらいで到着する。
タクシーだと200〜300ペソで乗せていってもらえる。
道路周辺の空気は最悪レベルで、なるべく歩かずタクシーで早々と移動した方が肺へのダメージをマシにできると思われる。
・歴史
当該広場での宮殿建築はリチャヴィ(Licchavi)王朝の3世紀まで遡る。
マッラ王(Malla)やシャー王(Shah)等の各王朝の下で保護され、そして地震等の自然災害の度に改修が繰り返されて現在に至る。
特に13世紀マッラ王朝の時代には、ネワール文化が華開いた。15世紀からは3つの王朝がカトマンズ盆地に並立し、競い合って芸術の域を高め合った。(その内の一つがカトマンズのダルバール広場である。)
宮殿は国指定遺産に登録されており、一部が観光客に解放されている。また、ある寺院はヒンドゥー教徒や仏教徒にのみ解放されており、今も尚その宗教的価値が伺える。
2015年のネパール大地震の際にも甚大な被害を受けたが、現在中国企業と協力して修繕作業を進めている最中である。
✓ カトマンズ ダルバール 紹介
カトマンズの街の中心に位置するダルバール広場を観光した様子を写真付きで詳細に紹介します。
ダルバール広場へ向かう途中の道。
バイクと車の量が異常で、口を開けただけで口内がジャリジャリしてくるほど排気ガスと舞い上がるチリの量がすごい。早々と徒歩からタクシーへと切り替える。
ダルバール広場前に到着。タクシーの運転手に300ルピーを支払う。
入場料として1000ルピー(高いな笑)を支払い、広場に足を踏み入れる。

バサンタプル(Basantapurr)が広場で圧倒的な存在感を放っている。
他の建築物が橙や赤と黒を多用しているのに対し、こちらは真っ白。

興味深い寺院であるクマリバハルがバサンタプルの真横にある。
中は多くの人で賑わい、とても長居できる様な状況ではなかった。
幸運をもたらすと言われるクマリ(kumari)は、幼い少女から特別な選考プロセスを経て選ばれ、初潮や乳歯が取れるタイミングまで多くの信仰を集める。
チベットで見聞きしたダライ・ラマやパンチェン・ラマの選考プロセスと似ている。
クマリの館では、私たち観光客でも窓側から顔を出す神秘の少女:クマリを見ることができる。(クマリ)
寺院群へ続く道。金曜日でしたが、人でごった返してました。
観光客用の店が連なっています。チベットからずっと続く曼荼羅鑑賞は飽きませんね。
曼荼羅は実に奥が深く、チベットで見た黄金をふんだんに使った豪華絢爛仕様の物や、壁画に描かれた物、上写真の様に布や紙の上に描かれた物等、種類に富んでいる。
日本の東寺で曼荼羅鑑賞したことがあるが、そこまで曼荼羅に興味は持っていなかった為、ほとんど覚えていない。再度京都に訪れた際は東寺はチェックリストに入れておきたい、いつ帰国するかわからんけど笑

寺院群は鳥に占拠されている。
参拝客と観光客、鳥の群れ、牛が入り混じり、混沌としている。
過去、アジア各国の多くの仏教寺院を訪れたが、ネパールの仏教寺院は建築様式が独特で、何というか、時代毎で拡張や改修が繰り返されてきた名残を感じる。
西洋式の建築様式が散見される一方、伝統的な仏教建築の様な建築様式も感じさせる。
私自身南アジアは1カ国目でヒンドゥー教とは初接触。違和感を感じるのは、ヒンドゥー教色が強い為なのか…
いつかインドに赴いて、ルンビニやブッタガヤ、又は亡命したチベット仏教徒が再建した大昭寺等に赴いてネパールで鑑賞したものと比べてみたい。
多くのネパール人はヒンドゥー教を信仰しており、牛は神様として信仰の対象とされています。
その為か、境内では牛が自由に徘徊しており、やりたい放題しておりました。
ヒンドゥー教の破壊神シヴァ神の化身であるカル バイラヴ(Kal bhairav)へのお供え物を物色する牛。
破壊神シヴァを恐れぬ奇行。同じく信仰対象である牛は何でもありの様です笑
牛はヒンドゥー教徒は食べれないと聞いたが、街中で見る「モモ」と呼ばれる餃子の餡は牛肉の様に思われる。
どうやら水牛の肉で、通常の牛とは差別化される様だ。水牛は信仰対象外とは…牛の中でもカースト制があるんですね。
日本のJICAが修理に協力している看板を発見。
2015年の地震以降、日本も自国の地震復興ノウハウをネパールで活かせているのは素晴らしいことだと思う。(JICAネパール復興事業)
実際日本ほど地震からの復興ノウハウが蓄積している国もないでしょうし。
では兵隊が警備する写真左下の門より、寺院の奥深くに入っていきます。
西洋様式の美しい境内。
地震のダメージが深刻だが、今も尚美しい建築物を鑑賞できる。
2008年まで続いた王政の君主の肖像画や実際の写真も見ることができる。
現在はネパール民主連邦共和国で、王政は廃止されている。
前述した通り、ネパール人の美しい伝統芸術や技術を鑑賞できる。
ネパール国内どこへいっても中国によるインフラ整備や地震復興援助の看板を頻繁に見かける。
中国マネーはネパールの発展と復興には欠かせない存在となっている。
中国文化遺産研究院の協力で復興を進めている様だ。
日本も協力している様だが、日本人は一人として見かけなかった。
ヒンドゥー教徒が参拝を許される寺院。
私は身なりから異教徒と判断され、入ることは許されなかった。
寺院には、地震復興の過程を、写真をメインに伝える博物館も存在する。
地震によって破損した瓦礫なども展示されている。
日も暮れてきたので、帰り際に周辺を散策。
寺院周辺には骨董品売り場が軒を連ねる。
寺院出口。
こちらで、ネパール人のダルバール広場ガイドに足止めをくらう。
日本人のガイド経験を持っている事を自慢してくるガイドさん。
日本人の書いたお礼の文章を見せてきて、1時間ガイドさせて欲しいと懇願してきた。
あいにく、既に2時間以上ダルバール広場を徘徊した私は疲れていた笑
値段を聞いても「安くする!」の繰り返しで話にならない。
挙げ句の果てに、日本在住時に、暇つぶしで玄関にて応対した某宗教法人の勧誘おばさんと同様の宣伝文句を言ってきたため、その場を離れた。
皆さんもご注意を。
✓ 周辺観光地
カトマンズ・ダルバール広場周辺にあるオススメの観光地も併せて紹介します。
1. 広場一望できるカフェ
出口近くにあるカフェ。
階段を登った先にある屋上で、ダルバール広場を一望できるスポット。
ダルバール広場だけでなく、遠くに見えるヒマラヤ山脈やカトマンズを囲む山々と幻想的な霧が絶景をアシストしている。
食事をしなくても写真だけ撮って下に降りることができるので気軽に行ってみてはいかがでしょうか。
幸運にもカトマンズ滞在中は全日晴天だったため、絶景をカメラに収めることができました。ヒマラヤ山脈までも見ることができます。
2. バザール
先ほどのheritage cafe とは逆方向にある寺院群側の出口から外へ出ると、カトマンズ市民が利用するショッピング街が現れます。
お土産も買うことができ、且つ市民の台所でもある。
カトマンズ女性が身につけているアクセサリーやサリーも購入可能。
辺りは暗くなってきましたが、人の数は異常。
人混みにバイクが突っ込んでくるので、身の安全に注意してください。
このようにタクシーとバイクが人混みに突っ込んできます。
周囲をしっかり確認して物色しましょう。
交差点の至る所に宗教施設が立っている。
多くの参拝者がストリートから流れ込んでおり、ダルバール広場の寺院群より混沌とした状況であった。
大通りから裏路地に入ると、心配になるレベルで人が全くいなくなる。
生活空間となっており、夕方は子供や老人以外は皆出払っている模様。
路地の角を曲がると急に子供がボールを蹴りながら飛び出してくるので要注意。
再度大通りに戻ると、使い道に困るような品物を売る店がいくつかあることに気づく。
特にミリタリーショップでは、ナイフを多数取り扱っており、普段見慣れない私からしたら恐怖でしかないが、地元民は楽しそうに品定めしていた。
今回はここまで!
次回もカトマンズ近郊にあるダルバール広場を紹介していきます。
では、また次回!再見!
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